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俺の事よりも、ご主人の悪口で話題で盛り上がっていた。いやぁ......結婚ってやっぱりあんまりいいもんじゃないのかもしれん......
喉が乾いたので、牛乳を飲みに昨日のおばあちゃんのところに向かった。
ちょうど、おばあちゃんは外にあるベンチに座っていた。
「おや! 今日も来たのかい、ちょっと待っててね」
おばあちゃんは牛乳とキャットフードを用意してくれた。
「さぁ、どうぞお食べ」
牛乳は昨日と変わらず、美味しかった。キャットフードか。これはいけるだろうか?
恐る恐る食べると口の中に魚の旨味が広がった。とても美味しかった。
しかし、わざわざ昨日、キャットフードを買ってくれたのだろうか?
キャットフードを食べ終えた後、俺は眠くなりおばあちゃんの膝の乗っかり、眠ることにした。
おばあちゃんは優しい手つきで俺を撫でてくれた。
当初の目的とまるっきり違うが、これはこれでいい。和む。
「五年前に主人が亡くなってねぇ......」
突然、おばあちゃんが一人語りをしてきた。
「孫はたまに来てくれるんだけど、それでも一人の家は寂しくってね。タマちゃんが来てくれて嬉しいよ」
しかも勝手に名前をつけられてしまった。まぁ、別にいいけど。
孤独か......俺も両親が亡くなった直後はすごく悲しかった。
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