ポンコツ発明家

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ポンコツ発明家

「つ、ついに出来たぞ! あはははは! やはり俺は天才だ!」  俺の名前は釜石琉羅(かまいしるら)。  今年で二十歳になる。両親はすでに他界しているが、莫大な遺産が残っている。  俺は働くなくても生活できるお金を持っている。  そんなわけで俺は日々、趣味の発明に勤しんでいる。  大学は通っていない。あんなのは時間の無駄だ。この天才的な頭脳があれば大学なんて必要ナッシブル! ついでに働く必要もナッシブル!  この三日間、ほとんど不眠不休で開発作業をしていた。鏡を見ると、目にクマがあり、無精髭が生えていた。  だが、早速発明品を使ってみようと思った。赤いブレスレット型の機械を腕につけ、スイッチを押した。  体には軽い電流が流れた。少しビリっときた。思わず俺は目を閉じた。  目を開けると俺の体にはフサフサの毛が生えており、視界は低くなった。  なれた、猫に。  名付けて猫化装置。その名の通り、猫になれる機械である。  なぜこれを開発したのかというと、女性は可愛い物に弱い。若い女性が猫になった俺に近づき撫でてくれてあわよくば一緒にお風呂も入れてくれるという下心丸出しの理由で開発をした。     
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