第12章 光へ

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俺達は、ヒカリが光の粒子になって消えていく最中もその一粒が消えてしまうまで目を逸らさずに全てを見届けていた。 彼女が全てを捨ててまで、何を約束したのかは俺達には分からない。 でも、それでもその約束の相手が神様だろうと、絶対的な契約であったとしても、俺は大切な人を見捨てることなんてできない。 何年かかっても良い、必ずヒカリが待つ場所に辿り着いてみせる。 そこに辿り着くまでに人類は幾多の苦難と失敗を経験することになるだろう。 しかし、俺達人類は困難に直面する度にそれを乗り越え、一歩ずつ歩んできた。 今は人同士で争い合い、憎み合っていて、287億光年先に到達するなんて不可能で馬鹿げているかもしれない。 けれど、人類はどんな不可能も可能にする力を持っている。俺はその力を信じたい。 人の可能性が作り出す未来の先で彼女はきっと待っている。 そして、全てを乗り越えた宙の彼方で俺達はまた出会う。 「ヒカリ・・・随分長い間待たせてしまったけど・・・迎えにきたよ」 「ソラ・・・!!私必ず来てくれるって信じてた!」 ソラノカナター海の彼方ーへ続く
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