第一話「転臨! ツッコミ(美)少女」

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「え?」 <<割と見通しの良い道路やからな。なんとかブレーキ間に合ったんやな、運転手さんお手柄や……>> 「無事?」 <<せやで?>> 「あの、一個いい?」 <<なんや?>> 「このタイミングで転生せぇへんのかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁい!!!!!!!!」  笑美の、その日一番のツッコミが響き渡る。  幻聴は、その日一番のイケボで呟いた。 <<ようやく、足りた>>  その声が笑美に届くと、途端に彼女の身体が光りはじめた。 「え? え? 何これ? ウチ光っとる!?」 <<キミの意思を無視することを、本当にすまないと思う>> 「え、なん、なんで今なん、さっきめっちゃそれっぽいとこあったやん」  光は少しずつ弾け、その光に削られるように笑美の身体が薄くなっていく。 <<あ、やっぱり期待しとった? んもー、この異世界転生世代っ>> 「うっさいわボケぇぇぇぇぇぇ!!!!!」  絶叫とともに、彼女は、消え去った。
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