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「これ、もしかして……」
<<形式番号M-01、笑機『ザウィン』、起動>>
視界が開ける。
先程文字が浮かんだモニタより更に奥に、大きく景色が映る。
それがフェイクではなければ、眼前に広がるのは倉庫のような場所で、足元には巨大な鉄の足が見えている。
「ロボットか!!」
<<そうだ、私は戦闘用LEマシン、笑機『ザウィン』>>
「はぁ、しょう……き? まあ、ロボットやんな?」
<<猫型のな>>
「ウソつけ! めっちゃカックンカクンした足みえとるわい!! って、アレ? なんか声の聞こえ方変わった?」
イケボがずいぶんとクリアに聞こえることに笑美は気づく。というよりは、今ようやく「耳で聞いた」と実感できた感じだ。
<<先程まではキミの脳神経へ音を送信していた。今は聴覚へと送っている>>
「なるほどー、ってわかるかい! 人の脳に直接ファミチキを注文するような真似をホイホイすなや!」
<<む、いい値だ……今のはボケではないのだが>>
<<まあいい、まずはここを出よう。キミも死にたくは無いだろう>>
「え? ちょ、何急に言い出して……」
<<オーディエンス上昇、LE(ラフターエナジー)充填50%……左腕ビームランチャー『NK』使用可能、発射!>>
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