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「難しいの話はわからんけど、疲れるから無理にボケられるよりは、しばらくその調子で話してくれへんか……?」
<<善処する、が、その前にエミ>>
「なんや」
<<敵だ>>
ズドォォォォン
ゴォォォォォォッ
「な、なんやて!?」
<<先程まで私達がいた格納庫が攻撃されたようだ>>
そう言うとスクリーンの端にワイプ画面で黒煙を上げる建物が映る。
イケボロボが言うことが本当なら、間一髪だった事になる。
「敵ってなんやねん! 言うとくけど、ウチはロボットの操縦なんて出来ひんぞ!?」
<<分かっている、戦闘は私が行う。君は……>>
「ウチは?」
<<ツッコミだけしていてくれ>>
「なんっ……でやねん!!」
ビーッ ビーッ
コクピットに木霊する笑美のツッコミをかき消すように何かが響く。贔屓目に考えても、良い知らせのために設定された音ではない。
「あの、鳴っとるで、多分これあの、危険です的なやつ……ちゃうか?」
<<ほう、良い質問ですね>>
「しとらんわ!」
直後、ブゥンと低い駆動音が響き、背面からは何かを噴射するようなゴウッという音。
「うごわっ!?」
もう制御されているはずのGを相当くらいながら、笑美が呻く。
<<完全に捕捉されたな。キミの存在を>>
「へっ、ウチ!?」
一瞬の間。
ズドォォォォッ
「ま、また!?」
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