第二話「発進! 笑いの機神」

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 真上へと跳ね上げた球体は見えなくなる直前で急停止、逆に落下の速度を加えて迫ってくる。  その表面は先程までのなめらかな球体のそれではない。円錐型の突起物が林立している。そこまでの鋭さなは無いが、もし勢いのままにぶつかり、ザウィンの装甲に直撃すれば、当然ながらコクピットの笑美の命は無いと確信できる殺意の突起だ。  そしてそのいくつかがブルブルと震える。 <<LEツインビームサーベル「BM」、刃部形成>>  そう言うと、先程まで球体の表面を削っていた2つの凶悪腹筋ローラーの取っ手の一方をザウィンの手が掴む。両手に持つと、なんだか骨付き肉を持った原始人めいて若干滑稽だったが、残念ながら中にいる笑美からは視界の外でその勇姿は確認出来ていない。 「なるほど、二刀流か!」  その代わりに、スクリーンの両端に見えるそれを笑美は的確に判断した。 <<その通りだ>>  ブゥン、という音がして、そのローラーの反対側の取っ手を芯にするように、オレンジ色の刃が形成される。  先程震えていた突起が、落下する球体よりも早く迫る。  ここに至ってようやく笑美は、さっき「避けたもの」の正体を悟った。 「危なっ!」 <<問題ない!>>  言うが早いか、ザウィンは飛来した円錐型のそれを両手のビームサーベルで切り払う。     
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