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そして一度目を閉じて腕を組み、大きくため息をついてからカッと目を見開く。
「さ、ずっと付きまとわれてもアレやし、腹割って話そか」
<<ふむ……そうだな、流石に不躾であった。比例を詫びよう、そして改めて考えて欲しい>>
「え、急に何なんそのイケボをフル活用したお願いは……っていうかそんな話し方できるんやったら最初からそうしたらええやん……」
<<いや、『もう少し』なのだ……と、それはそうと、どうだろうか? こちらの世界を救ってはくれないか>>
急に態度を変えた幻聴に戸惑いながらも、笑美は夢の中から今に至るまでずっとボケと共に投げつけられ続けていたお願いを思い返す。
「えっと、なんやっけ……そっち、ようわからんけどこことは違う世界、『マ=ガオ』やったっけ? そこがピンチだからウチに助けてほしい、ってことやんな……で、これもようわからんけど、そっちの世界の人にはそれが出来ひん、と」
<<飲み込みが早くて助かる>>
「いや、一日中言うてたやんけ……飲み込む気無くても息できひんくらいグイグイ押し込んできたやん。それでこれしかわからんのは、アンタがボケ倒すからやで……」
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