第2章 意外な異動

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交番に戻ると、内藤先輩に事情を話した。 内藤先輩「はぁ!?、お前がジラ隊に?あそこに異動できる若手はそんなにいないぞ?心当たりはないのか?」 俺「あるわけないでしょう。僕がどれだけ職質が下手か先輩もご存じでしょう?」 内藤先輩「それはそうだが・・・。まぁ良かったじゃないか!あのばあさんとも顔合わせなくて済むんだし頑張れよ!」 俺「はい!ありがとうございます。」 自分は良い先輩にあえた。そう思えた。 翌日本署に行き、机、ロッカーの荷物を整理して課長にあいさつした。 俺「課長お世話になりました。」 課長「はい。どうも。ジラ隊はキツイよぉ~。まぁ頑張りな。」 さて次は寮の片づけか。と思っていると「失礼します!!!!」と大きな声が聞こえた。 驚いて振り返ると、そこには制服を着てカチカチになっている坊主頭の警官がいた。    課長「あ、忘れてた。君の後任。なんかアドバイスしたげて」 と言われた。 俺「君、何年目?」と聞くと 警官「はっ!初任科を修了したばかりであります!。」 と元気に返答した。卒配で中署に来るというのは、よほどの成績優秀者なのだろう。聞くと俺と同じ高卒採用だという。 ・近隣住民との交流を密にすること ・常に異常がないか目を光らせること etc まぁ、警察学校で言われたことと同じだろうけど、最後に一つ付け加えた。 俺「あと、交番にクレーマー婆さんが来るからそつなく対応するように。」 新人「は、はぁ・・・。」 何のことかわからないようだが、そのうち分かることだろう。 こうして俺の中署勤務は終わった。普通なら新しい部署に期待を膨らませるのだろうが、俺はただ不安でしかなかった。                                     おわり
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