第1章 警察への憧れから地獄の日々へ。

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 警察官採用試験の合格者は翌年の4月1日付けで採用され、まず、警察学校に入る。期間は大卒者は6カ月、短大・専門卒、高卒は10カ月である。警察学校では刑法、民法、警察官職務執行法などの法律、剣道・柔道、女性ならば合気道を習う術科(じゅっか)、もちろん拳銃の取り扱い方法も学ぶ。俺は柔、剣道は有段者だったので術科は言葉は悪いが楽だった。警察官というとやはり拳銃である。皆さんもよくご存じだろうが日本ではアメリカのように犯人がポケットに手を突っ込んだらぶっ放してもいいというわけではない。発砲するには段階を踏まなくてはいけない。まず、犯人がナイフ等の武器を持っていた場合、まずは警棒で対処する。警棒を手に持ち「武器を捨てろ!」と威嚇する。それでも抵抗しかつ周りに危害が加わると判断した場合、初めて拳銃を抜くことができるが、まだ撃ってはいけない。拳銃を構え、「武器を捨てろ、捨てないと撃つぞ!」と警告する。     
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