モミちゃんの日常

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入ってきたのはスポーツウェアの高校生二人組、ヤマノウチとその先輩、タルキだ。 「いらっしゃいませ」 「プロテインコーヒーを2つ頼む!」 「かしこまりました」 マスターがちゃきちゃきと注文の品を淹れる。 その間、客の二人は自前のタオルで顔を拭き、席について一息ついていた。 「ヤマノウチ!今日は僕のおごりだ!」 「まじっすか先輩!あざっす!」 「ああ!今日は新記録も達成したしな!」 彼らは陸上部、それ故に夜遅くまでこうして自主練習をした後、この店で一息ついて帰路を辿るのが日課であった。 「おまたせしました。ご注文のプロテインコーヒーです」 「「ありがとうございます!」」 「会計お願いします!」 「1040円です…はいちょうどですね」 「「ごちそうさまでした!」」 ゴクゴクと競うようにコーヒーを飲んだ彼らは、手早く会計を済ませ店を出て行った。 「相変わらず嵐のようだねぇ、それで?」 「彼ら、あのように練習熱心な子たちなので」 「なるほどね、ここに来るときにはもう10時を過ぎているというわけか」 カップを洗いながら、マスターは少し考えた。そしてすぐに考えるまでも無いことだと思い至った。 「よし、閉店時刻を11時に変更しよう」 「だからあまり言いたくは無かったのですが」     
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