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 そう言った桐生先生がいるであろう方角からは、鉛筆と紙が擦れあう音が聞こえてきた。こんないやらしい姿を、彼の手によってそのまま写し取られていると思うと……体が疼いて止まらなくなる。するどい目つきで、私の淫らにうごめく肢体すべてを舐めるように見られている。私が長いため息をつくと、背後で私の両の胸をやわやわと揉みしだく三山さんが、そっと耳元で囁いた。 「……もしかして、桐生先生に見られて感じてる?」 「や、ち、ちがいます……!」 「それならどうして」  三山さんの指が一瞬、私の乳頭に触れた。 「ふあ……っ!」 「ココ、硬くなってきたけど……どうして?」  私が唇を噛むと、三山さんはその周りの乳輪にそっと触れる。 「触って欲しい?」  揺れる私の腰に、三山さんは自身の下腹部を押し付ける。スラックス越しに、彼の熱がお尻に伝わってくる。 「ふあ、あぁんっ」 「触って欲しいなら、言ってくれないと分からないよ?」 「あ、あぁ……や、ちがう……」 「こんなに硬くなってるのに、いいの?」 「……涼香ちゃん、本当にいいの? 触ってほしそうにぷるぷる震えてるのが、僕から見ても分かるけど」  私の仕草、一挙手一投足をそのままスケッチブックに写し取っている桐生先生が私にそう声をかける。情欲の熱に浮かされない第三者である彼から見たら、私が淫らに感じているさまがよくわかるのだろう。恥ずかしさで居たたまれなくなった私は俯いて顔を下げようとするけれど、三山さんは「ダメ」と顎を掬うように持ち上げた。 「どうして欲しい?」 「え、あ、あぁあ……」 「意地っ張り。もう触っちゃうからね」     
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