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三章 ††リアジュウゴロシ††
サァー…
ん…シャワーのお…と…
あたしはゆっくりと目を開く
外はすっかり明るくて
あたしはあくびをしながら
リビングに出る…
何の気なしに
ソファーに視線を向けると
そこに、いるはずの
″彼″がいなくなっていた!
え、ど、どこ行ったの?
こんな朝早くに…
サァー…
ま、まさか!?
あたしは浴室に向かう
扉が閉まってるけどシャワーの
音は間違いなくこの先から聞こえる…
あたしの浴室から!
あたしは、閉まった
扉に耳を当てて目を閉じた
ギュギュッグギュッ…
なんか、きしむ音が聞こえる
あたしの思い過ごしでなければ
シャワーを浴びてるのは
間違いなく…″彼″…
あ、シャワーの音が止まった!
浴室の引き戸が開く音が聞こえて
あたしは後ずさる…
扉の向こうで体を
拭いてるような音がしてて
あ!脱衣場の扉が開いた!
あたし
「げ…げげ…ゲオルグ!」
あたしはつい″彼″の名前を呼ぶ
球体関節人形
ゲオルグ
「ブルー…ヴェール」
あたしの名前…!?
い、いつ覚えたのよ!
カクカクした動きでフェイスタオルを
肩にかける″彼″…
相変わらずの無表情であたしは
″彼″の前でフリーズしていた…
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