四章 ††翌日††

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薄暗くてよく見えない… 目を閉じて耳を澄ませると 女性の喘ぎ声が小さく聞こえてきた 「し、静かにしろよ…聞こえるだろ…っ」 男女の話し声…だけど普通に 話してるんじゃない この液体の音と小さい喘ぎ声でわかる これは、ヤってるわね…! んも~!なんで家でヤんないのよ! これだからバカップルは! っ…! バリーン! 「だ、誰だ!」 「キャッ…!」 な、なに… 向こう側の窓が割れた!? 窓から人影が入ってきてるけど あのシルエット…げ、ゲオルグ!? 廃屋の奥で肉が裂けるような音と 短い男女の悲鳴… ま、まさかゲオルグが また…ひ、ヒトゴロシを! あたしは怖くなって 自転車をめいっぱいこいで 自宅に向かった…! 必死でこいで自転車を駐輪場に止め 駆け足で自室に向かう… 玄関の扉を開いて内側から鍵をかけ 深呼吸しながら振り向く… ! げ、ゲオルグだ!"彼"が いつの間にか帰ってきていた! しかも、あたしが変えたポーズのまま… あたしはたまらなくなって "彼"に駆け寄り驚愕する だ、だって…"彼"の 顔半分は真っ赤に染まり 黒いシャツも変色してるように 見えるんだもの…
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