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 ベッドの上で膝を抱えて座っていたちーちゃんは、私が部屋に戻ってきてもそこから動こうとしなかった。 「パパとママ離婚するんだって。パパ、もう出て行ったって。こうなるって知ってたんだよね」 彼女は動こうとはせず、ただ黙っていた。その姿私は何だか無性に腹が立った。 「なんで何も言ってくれなかったの?なんで何もしてくれなかったの?愁君の時みたいに、離婚を止める方法なかったの?」 叫びながら、涙が出た。ちーちゃんに怒ったって仕方ない。ちーちゃんのせいじゃない。だって、離婚は私のせいじゃない。八つ当たりだとわかっている。離婚するだろうと思っていた。覚悟は決まっていたはずだった。毎日喧嘩するぐらないならいっそ別れてしまえ。そう思っていた。だけどいざそうなると、自分が思っていたよりも遥かに胸が痛む。どうしてパパは私に何も言わずに出ていったの。どうして私に何の相談もなく離婚したの。悔しくて悲しくて涙が出た。  ちーちゃんはゆっくり私に近づき、ごめんと呟いた。 「千代に一つだけ黙っていた事があるの。あの日、私がここに来た日、私死のうとしたの」
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