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隣は高村くんが1人暮らしをしていたまんまになっている。
向こうにも下着や衣類が置いてある筈だ。
シャワーを浴びて、服を取り替えることが出来るし、いつでも泊まれる状態だ。
なにも心配することはないのに…
一度幸せを味わうと、彼を失うことに恐怖さえ感じて、不安で不安で仕方ない。
そんなことあり得ないのに
彼はいっぱい愛をくれてるのに
それでも安心できない私は、きっと欲張りなんだ。
貪るように唇を重ねた私に、玄関と言うことも忘れて高村くんは応えてくれる。
崩れそうな私を支えながら、高村くんは時を忘れて愛してくれた。
項垂れた私を彼は浴室へ連れていき、力の入らない私を抱き抱えるように立たせてシャワーで洗ってくれた。
ベッドに横たえられ
優しく髪を撫でられる。
「大丈夫?ごめん、出る前にやり過ぎたね。」
頭をふるふる振った。
「高村くんが触れてくれるのが震えるほど嬉しいの。」
正直な気持ちだ。彼のいない冷たいベッドが悲しくてずっと彼を求めていた。
彼を見た途端、彼を煽ったのは私だ。
少しだけベッドに休んで、気怠い体を起こして出掛ける準備をした。
高村くんはそんな私のために温かい紅茶をいれてくれた。
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