第1章

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「だからお上手なんですね。」 「母が、あなたは顔は十人並みだから、胃袋を掴みなさい、毎日美味しいものを作れば男はいちころよって。」 「面白いお母さんですね。」 「それが仕事になるんですから、今は母に感謝してます。」 「そうですね、美鈴さんほどの腕前の女性はそうはいないですよ。」 「ありがとうございます。」 いい人そうだな この人なら家のことを安心して任せられる 美鈴さんは洗濯物を畳み終わると、寝室に持っていった。 初めて会った人が断りもなく寝室に自由に入るのをみて、何だか違和感を感じた。 いつもいないときに、掃除したりシーツを取り替えてもらってるのだから、当たり前なんだ そう言い聞かせて、服を着替えるために寝室に行った。 綺麗に整えられたベッドの上に洗濯物をおこうとする美鈴さん 「あ、それ、片付けるから下さい。」 「お願いします。」 洗濯物を受けとると、美鈴さんは笑顔を向ける。
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