第1章

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ただ1つ不安は、社長が諦めるように言っとくなって言った言葉だ。 まだ令嬢は諦めてない。玲子さんと凄い剣幕で言い合っていた。 あの人があのまま引き下がるとは思えない。 結婚宣言して、ホテルでの誤解も解けて、言い寄っていたことはバレたかもしれないが、令嬢は体の付き合いは無かったと証明されたのだから、傷物にはなってない。 なんとかそれで私たちのことを認めて諦めてくれることを願った。 その後一通りお客様に二人でご挨拶をして回り、数件、二人での仕事をお願いされた。 夫婦として認められて二人でする仕事 お飾りなんかじゃなく、大手を振って高村くんの側にいられる。 嬉しくて仕方なかった。 幸せ過ぎて有頂天になっていた。 だから… 警戒する気持ちが薄れていったんだ。
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