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次の日の放課後、今日も駅まで一緒に帰らない? と笑顔のヒマちゃんに誘われた。
実は昨日も帰り道、途中の公園に寄って二人でずっとお笑いについて喋っていた。 家に着くと笑い疲れてグッタリして、他に何もできなくなるくらいに。
だからその日もそんな感じになるのかな? 勝手に予想して楽しみにしてたのに、話題はぜんぜん別方向で。
「ね、彼氏いるの?」
いきなり直球の質問をされ、取り乱す私。
「い、いない。 今は」
今は、などと付け足して答える自分が情けない。 みみっちいプライドがむなしい。 何だか余計に悲しくなる。 彼氏なんて一度もいたことないくせに。
「そっか、じゃあ一緒だね! よかった私もフリーなんだ!」
明るく堂々と言えちゃうあたり、さすが余裕。
「へぇ、意外だな」
思わず本音がこぼれていた。 だって、こんなに可愛い子だもん。 ぜったい男子から人気あるだろうし、告白だっていっぱいされてそう。
けれど予想外にもヒマちゃんは足をとめ、私の顔をのぞきこんで言った。
「ミミこそ意外! どうしてつくらないの? もったいない!」
それは思いっきりこっちのセリフですが。
ちなみに〝ミミ〟というのは私の名前。 正直いってネコみたいで嫌い。
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