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雨ばかりの日が少しずつ減り、近頃、外が眩しい朝が多くなってきた。
宙や星子に連れられ外遊びから戻れば、帽子を脱いだ2人の頭は水でもかぶったようだ。
自分はそうでもないが、手を洗いに連れていけば水遊びが始まり、やめさせようとして結局、自分も似たような事になる。
そして水浸しの洗面台前で、3人まとめて怒られるのが日課になってきた。
そろって床を拭くことも。
「エリックはおとななのになー」
「宙が、やめないから」
「星ちゃんだよ」
「ほしこがいちばんです!」
会話はかみ合わない。
けれどいい。どちらかは聞いていないから、気にしない。
背中によじ登りはじめた星子の足跡も拭く。宙と並んで、星子をぶら下げたまま雑巾を洗う。
「次は、おやつ?」
「アイス!」
「あいす!」
「昼メシだばかやろう」
洗濯機の上からまた怒られた。
大人の形だが星子より小さな彼女は、スタートボタンを踏み、身長の2倍ほどの高さから跳び下りる。
早足で出ていくの後を星子が追いかけ、ぎゃああと声が聞こえて宙と笑う。
そこまでが、おおよそ日課だ。
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