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おじさんに日払いのバイト代をもらって家に帰った。
特に色っぽい急展開が訪れることなく、
日課になっている大型スーパーの散策をしてた。
この場所はオレの異形のチカラの活力源となっている。
もっとも、寄る場所と言えば、一軒は模型とフィギュアのショップで、
一軒はミストのからいい香りのする日曜雑貨店。
もう一軒は、まず男が立ち入らない化粧品コーナーだ。
家に帰ってから、ペンを回しスマホを確認しながら軽く勉強をして、
買ったばかりのバイクに色付けをしたあと、
さて寝ようかと思っていた時に、叔父さんから電話が入った。
女風呂の客がかなり気に入ったようで、しばらく毎週頼む、と言われ、
オレはしっかりと記憶に留めた。
『もう少しカッコいい能力だったらなぁー…
だけど、知られるときっと客、来なくなるだろうから、
この秘密は守らねばっ!!
みんなのささやかな幸せとオレのバイト代のためにっ!!
…だけど母さん、若いんだな…
若作りというわけじゃないんだけど…』
思考の途中で少々気合を入れ過ぎた様で、今日オレがブレンドした、
ヨダレ入浴剤の匂いが部屋中に充満した。
オレも親父と同じ意見で、この匂いはそれほど好きではない。
翌朝、オレの枕が焦げていた。
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