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叩きつける音
突然の大雨にボクの視界は何も見えなくなった
奪われていく体温
心が痛い
そして、耳に残るのは雨が足元を
パーカーを
足の甲を
叩きつける音
叩きつける音だけ
なんとか前に進もうと目を拭う手は
かじかんで感覚がない
前髪が目に入って痛い
昨日残したカップ麺のスープ飲んどきゃ良かった
コンビニで傘買っておけばよかった
君にスキだって伝えときゃ今頃心配してLINE届いてたかな…
しょうもない後悔と
何かにすがりたいキモチがボクをどっかに連れていきそう
なんとか、前に進もうと足を踏み出すけど
視界ゼロで耳に響くのは
水浸しの体を雨が
叩きつける音
叩きつける音だけ
水分をタップリ含んだパーカーを脱ぎ捨てたいけれど
肌に貼り付いてなかなか脱げないんだ
こんなことをしてる間に
あの子は誰かの車に乗ってどこかへいってしまう
見たかったテレビの録画忘れた…
しょうもないことばかりが頭をよぎる
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