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イメージとはパッと一瞬で頭の中に思い浮かぶ事があれば、時にアイディアが尽きて全く思い浮かばなくなる事もあるものだ。
しかも、一度思い浮かんだものには二種類あり、何回だって同じものが思い浮かべられるものと、どんなに頭を捻っても二度と思い浮かばないものがあるのだ。後者は未来の自分を含む他の誰も思いつかない可能性があり、それを人々は天才だと呼ぶ。
その頭の仕組みは今も昔も変わらないらしく、数百年前のかの有名な作家は常にアイディアをメモできるよう硯と墨、筆と和紙を用意していたとの事だ。
そして今、私もぼろぼろのシャーペンとぼろぼろのメモを肌身離さず持ち歩いている。ぼろぼろなのはけして部屋で転がっていたからではなく、使い込んだからだ。
ああ、またいい事を思いついた。
私はシャーペンを左手に持ちメモを捲ると、勢い良く文字を書き始めた。
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