第3話

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第3話

翼が途方にくれている頃 カヨ子はいつものように キャンバスに向かって筆を走らせていた。 グゥ~~ 自分のお腹の音にハッとして 朝から何も食べずに没頭していたことに 気付く。 時計を見ると針はすでに 18時を指していた もうこんな時間!? そりゃお腹も空くはずだ... 「あたたたっ」 ぐーっと両腕を上へ伸ばすと 凝り固まった体が悲鳴をあげた。 今日の夜は何を作ろうかな... そういえばまだ冷凍庫に牛肉が少し 残ってたはずだけど... 私はキッチンの冷蔵庫をあけて中身を確認する。 じゃが芋とニンジンと糸こんにゃくあるし 今夜は肉じゃがにしよう! そして材料を冷蔵庫から取り出すと 扉を閉めた。 その時、 コンコンコン 静かな部屋に 玄関を叩く音が響いた。
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