3 琉加

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琉地は 河から上がると、草むらの中でバッタを追う。精霊なぁ... もう犬だよな、普通の。 スマホが鳴る。ジェイドから電話だ。 協会の用事が終わったんだろな って思いながら出ると、案の定で 駅前まで迎えに来てくれ ってことだった。 「琉地、ジェイドんとこ行くけど、おまえも来る?」 琉地は 耳を立てて 一度オレを見たけど ふん と 鼻を鳴らして、またバッタを追い出した。 ま、いいか。 「あんまり他人(ひと)には イタズラするなよー」 聞いちゃいないが、一応 言っておいて バイクに跨がった。
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