907人が本棚に入れています
本棚に追加
琉地は 河から上がると、草むらの中でバッタを追う。精霊なぁ... もう犬だよな、普通の。
スマホが鳴る。ジェイドから電話だ。
協会の用事が終わったんだろな って思いながら出ると、案の定で
駅前まで迎えに来てくれ ってことだった。
「琉地、ジェイドんとこ行くけど、おまえも来る?」
琉地は 耳を立てて 一度オレを見たけど
ふん と 鼻を鳴らして、またバッタを追い出した。
ま、いいか。
「あんまり他人には イタズラするなよー」
聞いちゃいないが、一応 言っておいて
バイクに跨がった。
最初のコメントを投稿しよう!