3 琉加

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「つまり、おまえって 協会に名前がない司祭 になるわけ?」 「そう。だけど 給料は協会から出るし、ミサもすれば儀式もする。 ただ、無いはずの教会なんだ」 ジェイドは 「前神父も同じ感じで、あの教会にいたようだね」と、チシャ菜を摘まむ。 ふうん... なんでなんだろ? 前神父の葬式や埋葬にも、たくさんの神父が来てた。 あの教会が独立したものだとしても、潰す訳でも協会に含む訳でもない。 教会に通う教徒のためにだけでなく 協会側にも、独立して必要な理由があるのかな? わからんし、別にいいけどさ。 「けどまあ、給料も出るし いいんじゃね? おまえ実際に司祭なんだしさ。 教会に行く人たちにとっても何も不都合ねぇじゃん。 母さんもまた教会に通うの、楽しみみたいだぜ。 おまえがいるから余計にさ」 そう言って また肉追加しようと呼び鈴を鳴らすと ジェイドは 「そうだけど... まだ追加する気なのか?」と 驚いた表情になった。 「おう。おまえ何にする? ハラミ?」 「食べ過ぎじゃないのか? 白米も 大盛りで 二膳食べただろう? もう僕らは 27だぞ」 「えー、まだイケるしオレ。 あと 二皿くらいにしとくけどさぁ」 皿に残っているカルビを焼きながら そういえば、最近 すぐ腹減るんだよな って あらためて考える。 普段バイクだし、食う分身体動かした方がいいかな? けど体型とか変わってないし、特に不調もない。 「おまえの実家で 叔母さんの ご飯食べた時も 店に寄ってフライドチキンを買って帰ったただろう?」 追加肉の時に取った 熱い茶を飲みながら ジェイドが 眉間に皺を寄せる。
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