第一章

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店長には大学卒業後に就職先として勤めないかと誘われたが、卒業後は大企業で日中仕事をして、夜は飲みに行く生活を送りたかったから、その申し出は断った。 エイサーにハマった俺は、自前の衣装を購入し、自宅のアパートでDVDを見ながらエイサーを極めようと練習を重ねた。 練習の成果はアルバイト先で客に披露するだけだったが、とても楽しかった。 アルバイトは大学を卒業するまで続けたが、卒業と同時に辞めることにした。 結局、大学を卒業するまでに就職先は決まらず、悔しいかなヤクザのフロント企業である金融会社に就職することとなった。 就職は面接をする事もなく、入社してすぐに部長のポストが用意されており、今や常務に昇進してしまった。
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