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だが、愛想はなく接客態度は冷たい。それなのに、行為中は感じやすくて淫ら。常連の間ではそのギャップが癖になると言われ、そこそこ人気もある。
正真正銘のΩであるルナは発情期でなくても感じれば女のように濡れるし、快楽に弱かった。
本人の心境などお構い無しに、身体は愛撫に過敏に反応する。Ω風俗はある意味天職かもしれないと、ルナはゆっくりと男の屹立から口を離し、身体を起こした。
「欲しい。欲しいから早く」
客の屹立のすぐ上に跨り腰を落とそうとすると、脚を掴まれ動きを止められる。
「なんで……早く! 早く欲しい」
愛液が溢れて止まらない蕾は雄の熱を求めて痛いほど疼いてる。涙を浮かべながら懇願すると、客の男は獣のような血走った目で笑った。
「ははっ。じゃあ、挿れてくださいってお願いしてみろよ!」
擬似発情期と本物のΩの発情期の違いを上げるなら、フェロモンの有無だろう。
βが薬で擬似的に発情しても、Ωのようにフェロモンは出ない。
Ωのフェロモンは相手の理性を狂わせ、本能を剥き出しにする。おまけにルナのフェロモンは強力だ。相手がαだろうとβだろうと関係ない。
この客も、普段は温厚なタイプだ。言葉責めなんかされた事がない。おそらくルナのフェロモンにあてられているのだろう。
客はニヤリと口元を歪め、ルナの髪を掴んだ。
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