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十四時過ぎ、お腹もふくれて一番眠くなる時間に林田が私の席にやって来た。眠気覚ましには丁度良い。
「聞いた?」
「何の話?」
林田は隣の椅子を引き座りながら「K社のメンバー」と言う。
「ううん。朝から森田くんには会ってないもん」
「そっか」
私は林田に顔を向けた。視力自慢の大きな目を丸めている。男のくせにきゅっと口角の上がったアヒル口が無駄にもったいない。
「みんな森田くん狙いなんだから。そんなにソワソワしなくたって大丈夫よ」
「決めつけんなよ。向こうの女子たちがあっちのイケメンもって……」
「ないない」
声音を変えて女子の真似をする林田に、軽く手を振って否定した。
「ないないって早ぇよ」
林田は片眉を吊り上げて私を軽く睨んだ後、デスクに肘をついて顎を乗せる。
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