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「薫って呼べ」
「うん、薫さん」
「……桐乃」
まっすぐに瞳を見据えながら、ゆっくりとベッドに押し倒す。二人とも既に服は一枚も身につけていなかった。期待と不安に震える脚を抱えあげて、もうローションでぐずぐずに蕩けたそこに、モノをあてがう。
「俺も、アンタが全てほしい」
ずん、と一思いに貫いた。
「――ッ!」
桐乃の口から声にならない声が漏れる。ぎゅうっとシーツを握り締めた指は力を込めすぎて真っ白だった。
ず、ず、と浅く動く。桐乃の掴んだ脚はその度にビクビクと小さく跳ねた。
「ア、ひぁ、ふぅッ」
恥ずかしげもなく声を上げるその様子が愛おしくて頬に口付ければ、桐乃もまたそれに応えるように唇を重ねてきた。
「んぅっ、んンんっ」
舌を絡ませつつも器用に喘ぐ。突き上げる深さを段々と増せば、余裕がなくなったのか桐乃は一層声を高くした。
「ひぁ、ふ、ああァッ」
突き上げる度に締め付けてくる感触と、桐乃の欲に溶けた声と、真っ赤になったその顔と。ありとあらゆる感覚から犯される。段々と何も考えられなくなってゆく。
「あァ、ひゃぅう、かお、薫、さんッ」
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