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ピピピピピピッピッ!
「タイムアップでーす!」
「じゃー今度は切のを見…」
こちら側に来る須堂 恵の足が止まり、表情には出ないが驚いているのが解る。
「え!?このスタイルどうなってんの?」
同時に神鳥 切の完成したスタイルを見た千場 流から驚きの声が教室に響き渡った。
2人の目線の先には。
ショートボブスタイルのカツラを間違ってつけてしまったような状態と向き、まるで斜め右を向いてるように見えるウィッグがそこには合った。
そしてそのショートボブの毛先が丸くなった形の下にも更にボブスタイルが存在してる。
「ボブスタイルが2段…そうか。表面の毛を真ん中でいきなり切り出したのはセクションで分けてボブスタイルを2段にする為だったのか!」
驚きと神鳥 切の時間のない中でのスタイルチェンジに納得する須堂 恵。
完成されたスタイルを見て更に分析する。
「流のアシンメトリーよりインパクトを出すためにバング(前髪)の位置を右に側に作る事よってシンメトリーを外し、アシンメトリーとは違う発想と意外性を持って来たわけか…。」
神鳥 切は髪が長いスタイルを作る予定だった為、ボブスタイルを2段作る事ができ、更に意外性の部分もプラスし、感性あるスタイルを作り出したのだ。
当初の予定していたスタイルでは魅力は出せるものの、千場 流のクリエイティブなアシンメトリースタイルよりインパクト、創造性、感性、独創性、発想力どれを取っても足りない事に気付き、勝つ為に無謀とも言える限られた時間でのスタイルチェンジを実行したのだ。
「…恵!結果は?」
神鳥 切と千場 流は須堂 恵の悩む顔を伺いながら評価の結果を待つ…
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