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「そういばさー鷹柱さんは学園とかに行こうとは思わなかったのー?」
ロングヘアーの指ぬきを難なくクリアし、平然と世間話しに入る神鳥 切であった。
「為心って呼んでいいよ!」
「じゃー俺も切でいいよ。」
「親戚が美容室経営してて、そこで高校生からバイトとかで働かせてもらって、それで、高校生卒業して通信通って早い道で美容師になろうと思って学園は行かなかったんだ!」
「確かにそれが1番近道だね!俺も迷ったけどバトル目的だったからなー。早く美容師になれる為心がちょっと羨ましいな。」
高校卒業後、そのまま就職し、通信に通うことで学園よりも2年早く技術が進められるのでスタイリストに最速で成ることが可能で羨ましい話なのだが、神鳥 切と須堂 恵はUBSの出場したセンシビリティを見学で訪れた時、想像を遥かに超え、鳥肌がたった事があり、「2人で必ず出よう」と約束したのだ。
だからこそ通信制ではなく、学園を選んだのだ。
「…ん?そういば、その親戚のお店辞めちゃったの?」
「そう!青梅の河辺って所で田舎だったからねーもうちっと視野広げたかったからさー!それで募集してたからここに来たんだー♪」
「ふーん。なるほどねー青梅の河辺ねぇー。……ん?…確か…咲ヵ元さんも青梅の方から来た人じゃなかった?」
「そうそう!親戚のおじさんと昔は同じ会社で働いたことある人だったのっ!私もびっくりしちゃったー!」
上条 灯から続く世間の狭さがあったにも関わらず、また世間の狭さを思い知らされた宮城県出身神鳥 切は東京の恐怖を痛感した。
「それは本当に凄いね。と言うか、今日ってなんだか本当に凄いね。……はーい!お疲れ様でしたー。」
「ふっー!気持ちよかったっ!ありがとう!」
「……んでシャンプーどうだった?」
「うんッ!バッチシッ!もうお客様にも入れるレベルだよー!次はカラーの練習に移ろっか!」
「よし!順調!」
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