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2人の目線の先には神鳥 切が座る17番席の隣、12番の席に座っていたのは、赤茶の髪色に、ゆるふわに巻かれ鎖骨下まである髪の長さ、ここに来る前に神鳥 切が倒してしまった、あの、ピンクの下着の女性がそこにはいた。
まさか、そのまさかである。
よりにもよって、先ほどの事件の被害者が隣の席になるという漫画の様な出来事に驚きを隠せずにいた2人。
すると、その女性も気づき、同じ様に驚きの顔になった。が、その刹那…眉間にシワ、目はつり上り、背景に炎でもあるのではという錯覚に見舞われているかの様だった。
「切…お疲れ。何も言ってやれないわ。」
須堂 恵の手が肩に乗ると同時に伝わる「御愁傷様」の文字がわかった。
意を決し、恐る恐る17番の席に向かい、その女性に頭を下げた。
「先ほどは大変申し訳ありませんでした。」
「喋りかけないで。変態。」
「…あ、はい。すいません。」
もう修復不可能と理解した神鳥 切はとても厳しい学園生活が待ってた事に肩を落とし、後ろからそれを楽しげに見ている須堂 恵の顔を見て、ため息を1つつき、自分の席に座ろうとした瞬間だった。
「ちょっ、ちょっと待って!あなた隣の席なの??」
「え…う、うん。そうだけど…。」
「はぁー信じらんない!こんな奴と隣なんて。なんて学園生活なの。」
『うん、俺もそう思う』と言ってしまいたい気持ちを抑え込み、もう波風立てないようにと、黙って座る。
すると教室のドアが開いた。
入ってきた長身の男性が白いジャージの様な服を着ていた為、担任の先生だと直ぐに解った。
「はーい!静かにしてください。まずは皆さん入学おめでとうございます。今日から約1年間皆さんよろしくお願いします。では、早速ですが、今から簡単なテストを開始しますので机の上は筆記用具だけを用意してください。」
クラスの全員、露骨に嫌な顔になるが、皆、筆記用具を準備し始める。
「…え?…」
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