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そして、今に至る。
千場 流はかなり感差あるアシンメトリースタイルを作ってきた。
ユニークとクオリティがしっかり出ていて、神鳥 切自身もそのスタイルに魅力を感じている。
「チッ!」
神鳥 切の口から舌が鳴る。
そして…。
「…スー……ハァー……。」
頭のスイッチを切り替えるように息を思いっきり吸い、そして吐き出し、深呼吸をする。
今のスタイルの状態、千場 流のスタイルに対して、今からできる事、そして残り時間を頭の中で計算する…。
「よし……予定変更だな。」
「え?今からスタイル変えんの?タイムもう20分切ってるよ!?」
机に寄りかかってた須堂 恵が神鳥 切の言葉に耳を疑い、驚き、腰を上げた。
「まー見てなって…ここからコイツに勝つから。」
「ハッ!言ってくれるぜ!!無理無理!今から何したって勝てないよー!」
隣のうるさいのには聞こえないフリをし、今は集中……そして極限まで頭をフルで回転させる。
『考えろ…俺が今作ろうとしたのは…低い段差を形成しコテ巻で毛束の遊びを効かせて動きを大きく出すタイプのローレイヤーの予定だったが…隣の千場はアシンメトリーのクリエイティブ系スタイル…今のスタイルじゃインパクトに負ける。………ならっ!!』
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