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‐noise‐
ああああああああああーー!!
くっそ、きいいいいいいーーー!
机の上でカエルみてえにひしゃげて、俺は突っ伏した。
風呂に入ってるときだって、授業がつまらなくて窓の外を見てるときだって。
耳の中に虫でも潜んでるんじゃないかってくらい、キーンと耳鳴りがする…気がする。
いや、気がするじゃねえ!してんだっ!間違いなくしてんだ。耳障りで不愉快な…あーなんていうんだろう?
そう、壁とかに爪でガーガーさせる感じ。音全然ちげーけど、四六時中ああいうの聞かされてるような感じ。
ああ、まただ。
俺は思わず左手に持ったシャーペンをくるくる回した。
耳鼻科行けとか、中二病乙とか、小さい頃からそりゃ散々言われまくったんだけど、耳鼻科行っても治らない。治らないから無駄に金かかる。収まる気配のないこのビョーキに、もはや中二病ってことにしたほうが早えーのかなって思っている。
…いや、百歩譲って、治らない耳鳴りってやつにしとこうか。
けど、今日はいつも以上におかしい。
いつもよりも煩わしい、人を不愉快にさせるような音だ。
「ねぇ…これ君の?」
「あぁ?」
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