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才能引き出し装置
才能。それは一人一人に備わっているものである。
容姿だったり運動神経だったり学力だったり。
世の中のアホなやつらのなかには、「才能なんて関係ない! 努力が全てだ! 雑草魂万歳!」と宣うアホがいる。
だがしかし、それは間違いなく綺麗事だ。
才能は確実に人生を大きく左右する。
自分の才能を見極めることができるかで大きく変わる。
そんな俺の才能はというと発明だ。
「やった! できたぞ!」
俺の名前は平賀工ひらがこう。現在19歳。
高校卒業後、大学には進学せず父さんが経営していたリサイクルショップで働いている。
父親は一人出稼ぎに出て行った。
大学なんて行っても大して面白くもない。こうして適度に店番しながら発明をするのが楽しい。
あ! 忘れてた。さっき作ったのがこれ、才能引出し装置。
たんなる布の帽子のように見えるが正真正銘これは立派な機械で、被ると隠れていた才能が呼び覚まされる。
早速被ってみた。しかし、何も起こらない。
あれれー? おかしいな? 失敗したかな?
「すみませーん! お店の方いますか?」
カウンターの方からお客さんの声がした。
「はーい! 今行きます」
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