推しは宇宙人じゃありません ～アスペルガーと診断された夫と、手をつないで生きてく私の話～

つらつらと振り返れば

よくよく聞くと、彼の理屈はこうだった。

一、元カノさんと付き合っている頃に、元カノさんが全て計画をした。
キャンセルされていなかった。今からでは数十万円が返金されず、水の泡になってしまう。

――私との関係が水の泡になる可能性。

一、元カノさんは自分に未練を持っているようだ。でも、自分はもう、何の感情も持っていないから大丈夫。

――大丈夫ではない可能性。

一、仕事（※夫くんはクリエイティブ系職種である）の関係で、旅行ついでに行っておきたいイベントがあった。将来のためにも自分はヨーロッパへ行っておきたい。

――今回行かなくても、私とまた計画すればよいという可能性。

一、ただやっぱり、なっちゃんに許してもらわなければ行けないと思った。
ついては、ご意見伺いを。

――私が怒り狂って、もう二度と許すことなくお別れをする可能性。