推しは宇宙人じゃありません ～アスペルガーと診断された夫と、手をつないで生きてく私の話～

つらつらと振り返れば

夫くんのことで言うと、度肝を抜かれたことが実は何度か、あった。
とはいえ肝を抜かれたままでは生きていけないので、
自力で肝を取り戻すというか、気持ちの折り合いを付けてきた次第。
診断が下りてみると妙にうなずける。
ははあ、という感じだ。

初めに思い出すのは、付き合い始めて1カ月ほど経った、夏休み。
私は実家に帰省していて、電話で彼と他愛もない会話をしていた。

すると、少しだけ言いにくそうな感じで、切り出されたのだ。