3人が本棚に入れています
本棚に追加
僕は彼女の言動と行動に鼻で笑い、自分の足元を見ながら答える。
「なんで君と一緒に死ななきゃいけないのさ。」
「別に1人で死んでもいいんだけど、君も死ぬなら一緒に死のうかなって思っただけだよ。」
彼女は差し出した手を下げながらそう答え、続けて言葉を発する。
「だって君にそんな度胸ないでしょ?」
僕は彼女の言葉を聞くなり顔を上げると、彼女はもう僕の目の前にはおらず、屋上のフェンス越しに校庭を見つめていた。彼女の後ろ姿を見ていると今にもフェンスを越えて飛び降りてしまいそうにも見えた。
「君はなんで死にたいの?」
今にも飛び降りてしまいそうな彼女に僕は無意識に問いかけていた。正直、自分自身もなぜ彼女に問いかけたのかもわからない。だけど、なぜか聞かないといけないと思ってしまった。どうでもいいはずなのに。
案の定、彼女にも「どうでもいいんじゃなかったの?」と鼻で笑われた。その後、彼女はフェンスから離れ、先ほどいた日陰に座り、ニヤニヤとした表情で僕のことを手招きする。
僕も彼女手招きで彼女の隣に座り、話し始めるのを待っていると、彼女は小さく息を吐いてから話し始めた。
最初のコメントを投稿しよう!