ときめきは止まりません

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いつの間にか白衣に淡いピンク色の花柄エプロンをつけた女性が現れて、横になっている私の左側に立った。 「お口を開けて下さいね」 彼女は、そう言ってゴォーっと音がする長い管を口に近づけてくる。 嶋医師の指が再び私の唇を引いた。 「では、始めます」 歯科医院独特の耳ざわりな機械音が、耳に響いてぎゅっと瞼を閉じた。 ーーー痛かったら、左手ね。頑張ろう!
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