ときめきは止まりません

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目に入ってしまった嶋医師の眩しいほど笑顔に、しばし放心状態になっていた。 ーーーなに? この顔。イケメンだからって見せびらかし過ぎでしょう。 「大丈夫ですね。虫歯を取りましたから臭いもなくなりました。これで明日のデートになんの支障もありませんね」 ーーーだから、マスク外して臭いを確認したのかぁ。って事は、やっぱりさっきまでドブみたいに臭かった訳ですね。 臭かったと言う現実を知り、がっくりと頭を下げてうなだれた。 「エプロン外しますね」 肩の辺りへ手を伸ばし、紙エプロンを挟んでいた洗濯バサミ状のものを片方外す嶋医師。 「すみません。臭かったでしょう?」 私の言葉に嶋医師は、若干驚いたような表情を見せた。
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