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ときめきは止まりません
「嘘っ!」
ガリッと音がしたので、慌てて口を動かすのをやめた。
ーーーやだ! 嘘でしょう。
週の始まり、月曜日。ただでさえ憂鬱な週の幕開けだった。げんなりとして肩を大きく落とした。
口を恐る恐る開けて、手のひらに白いご飯粒と一緒に吐き出したものを見つめた。銀色に輝く小さい物体。
ーーーご飯食べただけじゃん。しかも……。
もわっと、自分から吐き出された息が少しばかり、においがするような気もする。
ーーー銀歯よ。銀歯! 最低なんですけど!結構、におうんですけど!
手のひらに吐き出された銀色の物体は、何年か前に奥歯を虫歯治療した時に入れた詰め物に違いなかった。
恨めしげにご飯にまみれた詰め物を見つめて、ひたすら固まっていた。
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