12人が本棚に入れています
本棚に追加
ほとんどが土地をボート付きで売りに出していて、絶対に手が出ないというか、ローンも組めないような値段だった。
水道や電気のシステムが付いてないような場所は、ほとんどボートのみを停滞させることはできるが、人が住んではいけないという条件のものばかり。
電話しまくって、ほとんどの場所で10年、20年待ちだろうと言われた。
なので、わたしたちはいつも移動し続ける生活を送らなければならないのだ。
ほとんどは水の補給場所から離れた場所だった。
というか、水を補給したりトイレを汲み取る場所が少ないというか、異常に離れていて、すごく不便なのだ。
わたしたちのボートはタンクが比較的大きくて、5ガロン水を入れることができる。
5ガロンと言ったら22,700リットル、って言ってもわかりづらい......
だいたい大人二人で普通に食器を洗ったり毎日シャワーを浴びたら、1週間ぐらいでなくなってしまう量だ。
それを1ヶ月で使うのには、かなりの節約技が必要さった。
わたしは日本人として生まれ、日本で平凡に育ち、友達関係や恋愛、仕事などで悩んだりしたが、水が無くて辛い思いをしたことは一度もなかった。
今までの苦悩など、大人が子供の悩みを笑うようなものだ。
とりあえず、これから先、特に役にも立たないかもしれない水の節約術を学んだ。
最初のコメントを投稿しよう!