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そういって保坂さんは俺に数枚の紙を手渡す。
「いいんですか?もらっちゃって…捜査資料でしょ?これ。」
「えぇ。協力をしてもらった礼です。今後も何かあったらご協力お願いします。」
保坂刑事はさわやかな笑顔を俺に向けた。
やはりイケメンである。
事件の資料…か…
俺は資料をペラペラとめくる。
「…。」
「どうしたんですか?イノさん。」
「かなちゃん。」
「はい?」
「白石かずまは、たぶんお母さんを憎んでは無かったよ。」
「…え?」
警察から貰った資料には白石かずまの母・白石美香の写真が貼ってあった。
旅行先の写真か…嬉しいことでもあったのか…とても美しい笑顔だった。
そしてその笑顔は、白石かずまが作り上げたプラグイン・ベイビーと…
同じ顔をした美女だった。
■No3.白石かずま
能力名:プラグイン・ベイビー(命名・執筆:失慰イノ)
種別:具象系 瞬間効果型
失ったモノ:両親。
ダストで母親に似た女性を作りだす。
その女性は注射器を持っており、それに刺されるとどんなものでも白いドロドロとした物質に変えられてしまう。
母乳と似た成分で、おそらくミルクの変わりだったのだろう。
母親は麻薬常習者で部屋の中で麻薬を使用していたらしく、部屋からは本物の注射器が大量に発見された。
白石かずまは母親が自分に注射する姿を何度も目にしていたのだろう。
具現化された能力体の姿はおそらくそれをモチーフに作られたと思われる。
能力消滅。白石かずまは地元の乳児院に預けられた。
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