銭湯巡り

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僕は両親と一緒にアパートに住んでいた。そのアパートには風呂がない。風呂へ行きたくなったら、銭湯へ行くのだ。小学生の時は、父に連れられてあちこちの銭湯へ入った。どこも似たような造りをしているが、風呂上りのコーヒー牛乳の味は格別だった。僕は父と一緒にアパートへ戻ると、テレビを見てから寝た。 他にも父は、サウナや温泉へ家族を連れて行った。大浴場や日替り湯・サウナ部屋を転々としながら体を洗い、風呂上りに食べる食事が美味い。日帰りで帰る日もあれば、一泊する時もあった。 時々、実家に帰ると祖母が薪を燃やして風呂を沸かしていた。祖父が一番乗りで、後に僕たちが入った。その後、祖母と母が用意した料理を食べて一泊してから帰った。 こういうわけで、僕の子供の頃は風呂は外へ出て入るものだった。その後、僕は実家を出て進学・就職した。 僕が住んでたアパートには風呂が付いていた。スイッチを入れたらお湯が出る。朝はシャワーを浴び、帰ったらユニットバスのバスタブにお湯を入れて浸かる。ホテルのと同じだから、忙しい僕には使い勝手が良かった。 僕は大学を卒業したら、別のアパートへ引っ越した。そこから駅まで歩いて10分もかからない。都心部にある会社へは電車に乗る。会社は、駅から歩いて5分ほどの所にある。僕は、アパートと会社の往復を繰り返してた。
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