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僕の家族
3年すると仕事が慣れてくる。僕は、仲間と飲みに行くようになった。終電の時間までに電車に乗れなかったら、タクシーで帰った。25歳になった僕は、周りから縁談の話を持ちかけられる。そんな時、僕にお似合いだと勧められた。一度でいいから会ってみようということになり、会ってみることにした。
お互い初対面であったが、なかなか話が合う人である。周囲の計らいで僕たちは2人きりになった。そして、住所と電話番号と名前を書いた紙を交換してとりあえずそこで帰った。
それからは、休日を利用してデートすることにした。僕たちは映画館へ入った後、喫茶店で食事をして夕方になると彼女を駅まで送った。
そうしているうちに3年経った。僕は、彼女にプロポーズをした。その後、彼女の両親に会いに行った。最初は首を縦に振らなかったが、何度も嘆願して結婚の承諾を頂いた。
それから結納を交わして婚儀の日取りを決めた。結婚式は盛大に行われ、僕たちは新婚旅行へ行った。新婚旅行から帰ってら、新婦は僕のアパートへ入ることになった。
クローゼットの中には嫁さんの服も収納されることになった。元々、僕はそんなに服を持ってないから、空きスペースがあった。それが、みるみるうちに嫁さんの服が増えた。日曜日の朝だけ動かしていた洗濯機は、僕が出勤した後に毎日活躍するようになった。
最初は2人きりだった僕の部屋に変化が現れた。嫁さんが妊娠したのだ。彼女の腹がどんどん大きくなっていく。そのうちに僕たちにはもう1人家族が増えた。
里帰り出産を終えて僕たちの部屋に戻った彼女の腕には可愛らしい赤ちゃんがいる。部屋に入ったら、僕が用意しておいたベビーベッドの中で寝かせた。
僕たちは息子に名前を付けると、それを区役所へ出産届けを提出した。息子がむずがると嫁さんがオムツ交換や授乳をする。深夜に泣き出す息子をユニットバスの便座に座った嫁さんが授乳することがある。
もう1人家族が増えるかもしれないと考えた僕たちは、家を買うことにした。僕にとっては、会社から遠くはなるかもしれないが、この部屋では育児をするには狭すぎる。
僕は建築会社から取り寄せたパンフレットを嫁さんと一緒に見た。今度の日曜日にモデルハウスを見に行くと決めた。
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