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「来る予定の勇者の情報は、ユキネの死のきっかけを作り出してしまった人物とだけ。ユキネは周りからの逆恨みで殺されたとは聞いてる。
ちっぽけな奴も居たものだっ」
「いや死んでないから。死ぬ前に面倒くさい展開に巻き込まれてるから!」
「それで俺の身体な。
…?
何処だったか…。
そうそう確かそこの玉座の裏に寄っかかりながら、ああいや座ってたかな、まあいいそこで氷漬けにされていた…はずだ」
ロトスは物を探すかのような物言いをし宙を流れるように玉座の裏まで飛んでいったので、ユキネも後をついていくように覗き見る。
あったあった。とロトスは言い玉座の裏に体育座りで氷漬けにされてる自分の頭の上でグルグル回った。
「本当だ。
どうやって解くんだ。
触れて魔力でも流せば良いのか?
適当にやるか。」
ブツブツ言いながら玉座の裏に体育座りで氷漬けの魔王に手を当てて魔力を適当に流すと、金色な温かく眩しくない程度の光が出て、ふわふわ飛んでいた魔王の魂が身体に入っていった。
数秒で魂が身体に戻ったのかフラッと身体が動く。
それを確認して話しかける。
「ロトス一ついいか。
体育座りで氷漬けってのを見ると前の勇者が最強だったわけじゃなくて、疲れたから休みたくて...、いや、仕事をサボりたくて氷漬けにされたのか」
そう言いちょうど立ち上がったロトスの顔を眺めながら言った。
ロトスもユキネの話をするために顔を見たため目が合う。
氷漬けから解かれたロトスは黒髪に赤ピンクの眼をした男前そうな美形な青年だった。
「まあほとんどあたりだ。
前の勇者はめっちゃ魔族と魔物殺しまくってるくせに善人ぶってる野郎で、さほど強いわけでもないのにうざかったな。
俺と戦うときまでビッチ共を連れていて、危ないから下がっててだってさ。
で俺が勇者とビッチこr、じゃなくて倒してティータイムしてたら全帝が来て封印された。
ついでに言うと俺の親友は元全帝。」
「は?
勇者よっわ。うっざ。
え、封印したのは全帝で今の親友が全帝かよ。
というか封印されたのも勇者が来たのも結構前だね...。1000年は前か...。
これからどうするんだ?
神には、勇者召喚される王国行くなり、学校行くなり、イチャイチャしているなり好きにしろって言われたんだけど。」
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