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「あぁ、そうだな。
ユキトがしたいことしたら良い。
俺とは多分一生一緒に生きていく運命だ。
ゆっくり好きな事やりたい事を色々やっていこう。」
頭を撫でられ温かく微笑まれる。
これは魔王というよりエルフ的なにかなのではと、つい思ってしまう。
その温かさに絆されたのかふらっと歩きギュッと抱きつくと、ユキトには見えていなかっただろうが、ロトスは少し驚いた顔をしながらも頭をなでていない方の手で腰に手を回され包まれるように抱きしめられる。
ロトスの胸に顔を押し当てるとスパイシーな薔薇の香りがした。
その腕の中は居心地が良く眠なりそうだが、せっかくここまで来たのだから魔王の真実とこの国のことを知りたいと思う。
「俺は魔王の事とこの国を知りたい。」
顔を押し当てたままそうお願いすると、なぜか魔力が一瞬乱れる感覚と共になぜかロトスの膝の上に乗せられる。
周りを見ると豪華な部屋にいてロトスがベッドに座っていた。ロトスの部屋なのだろうか?
「意外と背も体重もあるな。
腰が細いし、背丈も10cmは差があったから心配になったが平気そうだ。
さて、安心したところで魔王の話をしようか。
まあ話すとしても文章にしたら何行かで終わる内容なんだが、
魔王と言うのはな、魔力と属性が多すぎて寿命が長いやつのこと言うんだ。
それでも普通はなる事は不可能なんだが、実力があるとなるとまた変わってくる。
実際に魔族はいるしなぜか魔族の上に立つと言うのが伝統になってしまっている。
歴代には悪さをしてをしていた人も居たらしいが、ここ1500年は俺が魔王だったから特にそう言うのはなかったな。
だが文献でも残っているんだろう。
勇者がここに訪れるのが絶えないんだ。
この魔王が君臨する国は魔国と呼ばれている。
まあ周りが勝手に呼び出したのだが、この城下には王都もあるし、親が教えるからか流石に学校は無いが、農村も小さな村も存在していて、普通に魔族が暮らしている。」
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