愛される自信を君にあげる

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 それに、抜かりなく直属の上司に連絡までしてくれているとあれば、従うほかない。 「うん。俺の親も麗のことは子どもの頃から知ってるし、安心もあるんだろうけど……さすがにこの歳で恋愛に口出されるのはね。好きな人くらい自分で見つけたいんだよ、俺は」 「それは、そうですよね」  うんうん、恋愛もせずにいきなり結婚なんて無理だし。  もしあたしだったら、三条課長と恋愛できるなんて宝くじが当たったようなものだ。今のところ妄想限定だけど。  三条課長に好かれる女の人ってどういう人なんだろう。  羨ましいなって思うより、想像ができない。  だって、麗と正反対って。 「だからね、俺と恋愛してみない?」 「あ、はぁ……」  頭の中を埋め尽くす疑問のせいで、彼の話が耳に入ってこなかった。  あれ、今何か大事なことを言われた気がするのに。  首を傾げて、三条課長を見つめると優しげに細められた目があたしを見つめていた。 「じゃ、今日から恋人ってことでよろしくね。笑留?」 「はぁっ!?」  やっぱり、あたし夢を見てるんだと思う。  だってこんなのありえない。  社内の王子様、三条課長は意外にも結構強引で、あたしと恋人になると言っている。  騙されてるんでも、夢を見てるんでもいい。     
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