愛される自信を君にあげる

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 土日は休めないから、余計に友達からの誘いはこない。  もう色々と諦めていたはずなのに、一度休日を共に過ごしたいと思う相手が現れたことで欲張りになったのかもしれない。  一人真っ暗な部屋は嫌だった。  明かりのついた家に帰りたかった。  何も言わずにダイニングテーブルに突っ伏していると、今日の夕飯の残りだろうか、かぼちゃの煮物と魚の煮つけがテーブルに置かれた。  湯気の立ったお茶漬けにレンゲが添えてある。 「いただきます」  食費を安く収めようとあたしも料理はするが、やっぱり実家の味は別格だ。  自分ではない誰かの作ってくれた料理ってだけで美味しさは十倍増しで、特に温かい食べ物は疲れた心と身体に染み渡る。 「美味しい……」 「ちょっと痩せたんじゃないの? あいかわらず仕事忙しそうだし、目の下にクマができてるわよ? ちゃんと休めてるの?」 「昨日ちょっと寝不足だっただけ。今忙しい時期だから」 「そう、ならいいけど。無理はしないでね」  お母さんのこと、嫌いなわけではない。  あたしをここまで育ててくれた恩を感じるし、何かあれば一番に駆けつけたい。  でも、未だに心の中に燻ってる思いは消せない。 「ねえ、お母さん」 「なに?」     
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